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セカンドラブ
第3章 ン
それでも、何とか夕飯の買い物をして
料理を作り、主任を待って、待って、待って・・・
22時を過ぎたころ、気疲れもあってか
待ちながらソファーで寝てしまった。

自分の身体の振動でうっすらと目が覚めて
目の前の主任の顔にビックリした。

「え・・・ちょ!」
「ああ。ただいま。遅くなってごめん。
疲れただろう。今日はこのまま寝ろ」

そう言ってお姫様だっこのままベッドに連れて行かれる。

そっと下ろされて布団をかけられて
「おやすみ」
耳元でそれだけ言って離れようとする主任の袖口をつかんだ。

「ん?」
「主任。お帰りなさい」
「あぁ、ただいま」
優しく笑ってやっぱりそのまま部屋を出ようとする主任に

「ただいまのキス、して下さい」

半分寝ぼけていて、頭がちゃんと回っていなかった、のかもしれない。

けど、その言葉を言うのはとっても自然に思えて
袖口をもう一度引っ張った。

一瞬だけ、躊躇した主任は
「ただいま」
小さい声でそう呟きながら私に触れるだけのキスをした。

本当に、軽く。
もう一度、袖口を引っ張ると
もう一度、キスをする。

その繰り返しを何回かしているうちに
主任は舌で私の唇をなぞった。

思い出せない記憶とは別のところで
私の唇がその行為を覚えてる。

小さく口を開けて、そっと舌を出せば
その舌に主任の舌が重なる。
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