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エリュシオンでささやいて
第11章 Darkness Voice
「え、不正解だった? こういうことじゃなくて?」
「ああ、くそっ。覚えてろよ、お前。余裕ぶってるのむかつく。いつもいつも、俺ばかり翻弄されて、お前の香りに正気じゃ無くなるのに!」
顔はシートに並べて、下半身だけ捻るようにして蜜口に当てられていたものが、ぎちぎちと中を押し開くようにして、奥をめがけて入ってくる。
「……あ……」
息が、詰まりそうだ。
たっぷりとした潤滑液に満ちた内壁を、質量あるものが押し入ってざらついた膣壁を擦り上げてくる感覚に、ざわざわと肌が粟立ってくる。いつも以上に質量あるそれを、直に感じているだけで弾け飛びそうだ。
「ぅんっ、は……久しぶりだからか、お前の締め上げがすげぇわ。……くそっ、俺を追い詰める気かよ、柚のくせに」
お腹一杯に入り込んだ須王のそれは、大きくて熱くて、びくびくと息づいている。なにか命を宿した生物が蠢いているような錯覚を覚える。
不快感はなく、すごく幸せで涙が出そうになる。
「は……須王っ」
苦しくて浅い息をしていると、須王が攻めるようなオスの眼差しのまま、あたしの唇に優しいキスをすると、静かにゆっくりと引き抜いたそれを、勢いをつけてずんと最奥を突いてくる。
その擦り上げに、ぞくぞくが迫り上がり、揺さぶられた身体から声が止まらない。断続的な切ない声で、須王を求めてしまう。
気持ちいい、気持ちいい。
突かれるたびに、こぽっと歓喜の蜜が溢れてくる気がする。
「あああっ、須王、気持ちいい。どうしよう、須王。気持ちいいっ」
あたしは譫言のようにわめく。
「俺もだよ、柚。はっ、あの膜がねぇだけで、お前の中……なんだよもう、俺を……もって行く気かよっ。直でのお前とのセックス、よすぎて俺死んでもいい」
悩ましく感じている表情を顔に浮かべる須王を見ると、それだけで快感が増してくる。
「須王、須王っ」
「柚っ、お前の顔見せて。俺ので啼いて? 柚、好きだ。お前は? 柚」
「好きっ、須王。好きっ、ああ、すごくびくびくしてる、あああ……好き」
重なる唇も抽送で揺れ、開いた唇の距離から悩ましい吐息が漏れては、愛おしくてたまらずにまた唇を重ねた。