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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第2章 心の中の戸惑い



「戻って来たら、仕事溜まってるぞぉ-
覚悟しろよ?」


ついに3回目の大声…
流石にこれは俺が仕向けたんだけど。


でも、暗い雰囲気が飛んだから、これで良いと思う…
やっぱり、美紀さんにはこういう方が合ってる‥‥気楽に話をしてくれて、こう笑っている方が俺は好き、それが美紀さんらしい。


この様子だと、思っていたより大丈夫だと思う、そして薬も渡した、後の心配は無い。


早乙女氏に少しと言った以上、あまり長く此処には留まれない…
本当は、ずっと付いていたいが……



「ちゃんと書いている通りに飲んでくれよ…
それから‥‥米国で待ってる、出迎えくらいするさ・・」


「・・・・・うん」


優しい笑顔…
それを見ただけで良い、後は俺の心の問題。


だからこそ振り返る事無く、軽く手を振って何時も通りに振る舞い、寝室から出る事を選んだ。





さて、もう1つの問題…
それは荷物と称した、今回の首謀者達。


美紀さんにあのドラッグをと思うと、怒りがこみ上げて来る…
とは言え、それを顔に出す事も出来ない。



「・・・
少々痣があるのは、知らん顔して欲しいものだね」


なるほど、引き渡す前に多少の尋問はしたのか…
それなら、俺にも考えがある。



「・・了解しました…
それと、こちらのやる事も知らん顔して頂ければ助かります」


「分かった…」


早乙女氏への牽制…
首謀者達を見て、俺は平常心でいられる自信が無い‥最悪・・・



早乙女氏は直ぐ隣のサブルームに、首謀者達を押し込めていた。


そこにもう1人、早乙女氏に似た顔立ちだが、もっと年上の男…
どうやら、この男が尋問していたよう、首謀者達はところどころ痣だらけ、結構派手にやられてる。


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