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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第4章 心の中の狭間
こういう時の一番良い方法、それは視界を遮る事…
約半年間、美紀さんに付いて覚えた方法だ。
"ドンッ!"
調達して来た差し入れを、美紀さんが座るデスクの上に、それもワザと分からせるようにドンッと置いた。
「・・・
あれ?
オリバーさん??」
「ゆ・う・め・し・!」
「えっ?
もうそんな時間??」
はぁー
やっぱり自覚無し…
このまま黙っていると、朝まで気付かないんじゃないか?
「へ?
この匂いって‥‥天ぷら??」
「当たり!
匂いだけで良く分かるなぁ…」
「うん、独特だから…
でも、天ぷらなんて良くあったね?」
ガサゴソとラッピングを開け、出て来た天ぷらに驚いている…
こういう細かい事も俺の仕事の内‥今は……
「近くに日本食レストランがあるんだ」
「へー
結構本格的だね、天つゆに生姜に大根おろし完備だし」
「で、それどうやって食べるんだ?」
「はぃ!?
知らないで買って来たの??」
「まぁ…
天ぷらって料理なのは知っているんだが……」
一応知識程度で、実際見たのは初めて…
俺だって、許容範囲くらいある。
「じゃ一緒に食べよう?
私1人だと量が多いから」
美紀さんは、置いた天ぷらを持ってソファーに移動、それから給湯室から紙皿を2枚とフォークも持って来た。
「本当はお箸が良いんだけど、流石にね…
こうして天つゆの中に、大根おろしと生姜を入れて、天ぷらを漬けて食べる訳」
「なるほどなぁ」
美紀さんの見よう見まねで同じく作って、天ぷらを1つ取ってパクり・・
「・・・
結構旨いなこれ…」
「でしょう?
でも油物だから、大量に食べると胸やけしそう」
「俺結構イケそう」
本当に旨いと思う…
Sushiより好きかも……
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