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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第9章 心の中の決断
「そうだ、社内システムは他企業も狙っている物、そう簡単に表に出す訳にはいかないのだよ」
「ごもっともです」
「次に、この屋敷内の事も秘守の内に入る…
私や美紀のプライベートは、明かしていないのは知っているね?」
「はい…」
「それに屋敷内は、社の業務の一部を此処で処理している…
更に言えば、屋敷内の従業員すらも外には公表していない‥‥
秘書達や交代の従業員を含め約80名程が、屋敷隣の専用居住用のスペースで暮らしている、そのプライバシーを守るのも、雇い主である私の仕事‥‥何かあっては困るのだよ」
「・・・・・」
広いのには理由ありか、そして此処からでも業務可能な設備…
従業員は皆、契約の時に秘守義務にサインしているのだろう。
「・・最後に‥‥」
早乙女氏はファイルを置いて、デスクに両肘を付き、指を組んで俺の顔を真っ直ぐに見詰めて来る。
「・・・君は何処まで知っているのだい?」
「・・・・・
殆ど全てを・・・」
「そうか‥そこまで信用を得た訳か…
だとしたら、此処で何を見ても口外無用‥‥これが最後の条件だ」
「勿論です、その為の俺ですから…
その変わり、俺は貴方の命令でも動きません、米国が何を言って来ても‥‥
俺に命令出来るのは、たった1人です」
米国は米国の思惑はある、それに関しても俺は無視するつもり。
俺に命令出来るのは・・・美紀さんただ1人だけ・・・それ以外の命令なんか聞く気も無い・・
「構わんよ、君は私の部下という訳では無いからね…
3点目はともかく、前の2点は正式に書類にサインして貰う、構わないね?」
「出来ましたら、本国に送りますので2通を…
それで本国への牽制になるでしょう」
「ああ・・・」
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