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禁断背徳の鎖外伝・小指の選択
第9章 心の中の決断



米国政府は、早乙女氏を警戒している‥
どうやら美紀さんの為に、早乙女氏が何だかの手と罠を仕掛けているらしいとは、俺も聞いているが、詳しい内容までは知らない。


早乙女氏の事だ、またとんでもない手なんだろうとは、想像出来る‥‥出来るだけで、実際何なのかまでは無理、逆に分かる人が居たら教えて欲しいと思うぞ?



「書類作成の間、少し待って欲しい」


「・・了解です」


秘書の遠藤に頼むのかと思ったら、早乙女氏自身が書類を作り出した‥
これはちょっと意外、会長なのだから、雑務は人任せかと思ったら、そうでも無いらしい。


何度顔を合わせても謎の人物、俺の中ではそういう位置付け・・



(・・・
ある種‥美紀さんに似てるのか??)


色々な顔を持つ早乙女氏は、別の意味ながら、コロコロと表情や仕草が変わる、美紀さんに似ていると思う。


そう考えると、少しはやりやすくなるか?


これから早乙女氏は、絶対に避けては通れない‥
美紀さんが早乙女氏しか見ていない限り、早乙女氏は必ず付いて回る。



(思うより慣れろだな‥こりゃ‥‥)


オマケにあの遠藤も‥


これもまた無視するには、美紀さんに近過ぎるので、嫌でも付き合わなければ‥‥予め対抗策でも考えておくか・・



「・・確認を‥オリバー・スミス?」


「ええ・・
それから、建て前上‥社員か部下という事になりそうですので、そろそろフルネーム止めませんか?」


「そう言われればそうだ…
では、オリバー‥これで良いかね?」


「勿論です・・・会長」


書類を確認しながらも、後々の事を考えて立場確認、いい加減フルネームは他人過ぎるし、早乙女氏も他人過ぎる。


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