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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第4章 本能と後悔
「よっ、久しぶりだな杉田…」
「ああ…
最近仕事仕事でね」
此処は深夜でもやっている商業施設、一括化されたショッピングモールみたいな場所。
こういう施設は、深夜営業をやってる店も多いし、映画館やボウリング場のような、私の年代でも遊べるような場所まで様々。
その中で、たまに顔を出すのがダーツバーであり、深夜にも関わらず見知った仲間も多数出入りしている。
「・・飲むか?」
「いや…
今日のところはゲームだけで十分」
酒が飲めない訳じゃ無い、どちらかと言えば強い方だが、好き好んで飲む気もしない。
カウンターで瓶コーラを1本買い、後はダーツに興じる…
最近の私のストレス解消法‥この話ながら夢中になってる時間は嫌いじゃない。
「俺先なー」
「ああ…」
こういうのは後が有利、だから好きにさせる…
ゲームだとて戦略は必要、だからこそ面白いと思える。
「ちっ、外した…
杉田、またトリプル狙いか?」
「さあ?
手元が狂わなければの話だと思うが??」
「そりゃそうだ…」
杉田・・・
こうして遊ぶ時は、杉田季永と名乗っている…
年齢も22才、一度も疑われた事は無い‥良いのか悪いのか……
仲間と交代して私の番、ダーツも一応スポーツの内、スポーツは苦手じゃない、身体を動かすのは好きな方。
"ドスッ‥ドスッ‥ドスッ‥‥"
「やっぱトリプルかぁ!
たまには狙い外せよ」
「さぁね…
そっちこそ、連続トリプル成功させたらどうだ?」
「たまにしか来ないのに、腕が鈍らないよな杉田って…」
「そうか?
たまにだから命中率が良いんだよ」
そんな言い合いをしながらゲームは進む…
勝つのは大概私だが、向こうが嫌がっている訳でもない、嫌なら始めからゲームなどしてないだろう。
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