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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第13章 実績と虚像
今の私はオフィスに居る時の姿‥
髪を上げていない、普通の姿のまま‥‥
さして人の来ない本宅で、あの姿のままでの業務はキツい‥
そういう理由で普通に戻している‥会長には笑われたが‥‥
「此処で全業務をするのはどうだ?
どうせ本社にあまり顔を出さないお前だ、此処から完全に采配を奮っていれば、見た目の問題は解消される」
「此処で・・・」
あまり姿を見せない方が良いと言う事のよう‥
会長の言う通り、私が本社に顔を出すのは稀‥しかも来るのは副社長くらいなもの。
皇と田野倉の更迭の時以来、会議にすら顔を出してはいない‥
まあ、端末経由で会議自体には出てはいるが‥‥
「出なければ実像も分からん‥
紀永の事は、外戚連中でも表の経歴程度しか知らん‥上手く立ち回っていたからな」
「五月蝿い早乙女を出し抜く処世術です‥
まあ‥目立つ方では無かったですがね‥‥」
「どちらかと言えば、朔夜と恵美里が目立ち過ぎだ‥
洸紀と紀永は目立たん方だった」
「・・・確かに‥」
早乙女本筋でも、朔夜叔父と恵美里叔母は悪目立ち過ぎ‥
どちらも早乙女の問題児と言われる程、逆に父と私は目立たない方、これは性格に寄るところが大きい。
「だとしたら、それを利用すれば良い‥
お前なら本社は必要最低限行けば済むのではないか?」
「・・・
設備と人材、それに多少の細工‥
此処だけでは目と耳が無い、部署毎に目と耳は欲しいところ‥後そうですね・・・」
此処で、完全管理する上で必要な事は?
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