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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第14章 対立と供託
この騒動は、意地でも収束させなければならない‥
完全に会長業務が私に移っている今、皇が立ち入る隙間は無い‥‥
やりたくは無いが、最悪皇を排除する事も、視野に入れなければならないだろう。
(・・・
この社長室を見るのも最後になるのか・・)
改装前の社長室‥
父が使っていた頃から、必要以外殆ど手を加えていなかった。
勿論此処も改装対象‥
だから、現状の社長室を見るのも、これが最後になる。
此処で待って、どれくらいの時間が経過したか‥
漸く‥皇1人が、社長室へやって来た・・・
「・・・
どういうつもりかね、皇専務?」
「こちらは正当性を述べただけ‥
孫では無く、弟でも会長直系が継ぐのが当たり前の話」
「早乙女は血筋主義だったか?
能力主義‥候補の中で、一番能力の高い者が会長に抜擢される‥それは過去からの凡例‥私が会長になったとしても、何ら不自然は無い‥
それは皇専務、君も良く知っているだろう、早乙女外戚なのだから」
1つでも言葉を間違えば、皇はとことん追求して来るだろう‥
慎重かつ、必要な言葉だけを選びつつ、皇と話を進めて行く・・・
「では副社長に能力が無いと?
外ばかりだった社長に分からない事もある‥
調整役‥それが副社長の能力、円滑に社を回す為には、副社長の能力は必要」
「内に居ては、分からない事の方が多い‥
副社長が調整役と言ったな?
では何故、私が本社に来ずとも本社‥特に重役の情報が知り得ると思うかね??」
「・・・
副社長からか・・」
「気付いていると思ったが、とんだ見込み違い‥
今の私には、皇‥君の能力はさして必要性のあるものでは無い、横の繋がりという点では、君より遥かに沢山の繋がりを持っている」
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