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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第5章 努力と結果
何時もああして遊んでいる訳では無い…
あの日は本当にたまたまの事、普段は学業と仕事、そして自身の為の作業で手が一杯。
午前中に2単位くらいの講義に出て、昼前には本社へ出社‥また、つまらない1日だが・・・
「すまないが、これも頼めるか?」
「構いません、堀之内課長」
堀之内直樹、社内プログラミング課課長…
そこまで悪い人では無い、どちらかと言えば真面目で部下の面倒見も良い。
子会社の頃は、倉原が上司だったから比べてしまうが、実績で言えば堀之内課長も負けてない。
最大に気を許している理由は、私を早乙女の内孫として扱わない事‥倉原と同じように…
(・・またバグの修正か‥‥)
甘い管理システムなんか使っているから、簡単にバグなど起きる…
後、サーバー不足の問題も……
IT企業と言いながら、本社サーバーはそこまで大きく無い…
設備投資したくないのだろう、会長の考えそうな事だ。
社外の仕事の控えも全てアナログ‥つまり紙…
どれだけのプログラムを請け負っていると思っているんだ、倉庫は控えの紙の山がうず高く積もってる。
1プログラムを紙で管理したら、どれくらいの量になる?
それくらい分からないのか会長は…
(・・あの人の事だ、知らん顔だろう)
経営にしか興味を示さない会長…
社長以下重役が上手くやっているから、何とかIT企業の体裁を保ってはいるが、面倒この上ないとは思う。
(・・朔夜叔父も大変だ…)
会長の末っ子の朔夜叔父、今は専務ポスト…
ついでに言えば父洸紀は社長職、あまり本社に顔を出す事は無いが一応そうなっている。
逆に言えば、父と叔父で保っているこの本社…
これで父が倒れたら、プログラミング関係に長けた重役は居なくなる。
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