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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第5章 努力と結果
(今のところは関係無いが……)
何度も言うようだが、今は私自身の事で手が一杯…
上の思惑なぞ知らん。
「・・今度は何処だ?」
回って来たバグの修正を見て、少々溜め息混じり…
詰め込み過ぎで重いから、こうバグも増える‥‥とは、口に出しては言えない・・
いいだけ時間が掛かったが、何とかその日の内にバグの修正は完了…
全く、見付けるだけで時間を食った‥せめてもう少し高性能なスキャン機能があれば、早く済むと言うのに……
(ああ・・
こういうのも手か…)
スキャニングに特化したプログラム…
これも悪くはない、今のところは許容範囲を超えてしまうが……
「悪かった、余計な仕事を押しつけて…」
「いえ、仕事ですので…」
堀之内課長は、一応すまないとは思っているよう…
それが、この人らしさ‥あまり飾らない素朴なタイプ。
「他に、今日中に終わらせてくれそうな人材が居ない、助かった」
「そうですか…」
私ももう少し何かを言えば良いんだろうが、どうも本社内だと、素っ気ない口調になってしまうらしい。
「ではこれで上がります」
「待った、夕飯は外なんだろう?
お詫びついでに奢るよ」
「はぁ・・・」
確かに外食で済ませて帰ろうとは思っていたが、まさか堀之内課長に付き合う事になるとは…
会社を出たのは20時時近く、これでも今日は早い方。
「未成年に酒とはいかない、普通の定食屋なんだが…」
「・・どちらでも…」
真面目な堀之内課長らしい選択、これが倉原だったら間違いなく酒だっただろう。
本当に普通の定食屋…
酒はあるにはあるが、流石に注文をする気は無い。
夜の日替わりを2つ、これが意外に美味しく、後々結構通うようになるのは後話。
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