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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第17章 孤独と希望



それから数日経って、私は漸く遠藤に事情を説明した‥
遠藤の方は、流石に顔色を青ざめさせていたが‥‥



「・・・
理由は分かりました、それでこれからどうなさるおつもりですか会長?」


「様子を見るしかあるまい‥
外に出ても困る話だ、出来る限り内々で処理はしたい‥‥」


こんな時ですら、会長という足枷が私を縛る‥
外に漏れたら一大事、そもそも私に娘が居るという事実すら、外には一切出ていない話。



「・・・
手の空いている早乙女邸の秘書を、美紀様の調査に出来る限り回してみます‥
近況調査くらいは出来るものかと‥‥」


「それでは、秘書達のかなりの負担になってしまうだろう‥」


「構いません‥
美紀様の事は、会長の娘として早乙女邸の秘書達は皆承知済みです‥
ですが出来る限り‥こちらも業務は落とせませんので‥‥」


「そうか‥
あれだけ派手にやれば、バレるのも致し方ない」


「会長と美紀様の、本当のご関係は知りませんが‥
それでも、会長のお嬢様という事で、全員動いてくれます」


「今のところは遠藤に一任するよ」


私は‥これしか言えない‥
秘書達を、私の直接命令だと動かす気も無い、私が動けば大事になる、それは十分理解しているつもり。


数日考えて、心は決まったが、それまで遠藤に言う気は無く‥
私は、ただ早乙女邸で、やりきれない思いと共に時を過ごす事になる。



美紀と再会するその日まで・・・・・



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