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第18章 帰国と未来

暫く騒がしかったのも一段落付いたようで、美紀が上まで来たよう‥



「・・紀永・・」


すぐさま、リビングに居た私を見付けたよう‥
こういう時の美紀の行動力は素早い・・



「お帰り‥美紀‥‥」


「・・・ただいまー！」


「・・おっと！！」


留学前と変わらず、にっこり笑い、私に飛び付いて来る美紀‥
そういう私も、しっかり受け止めているのだが‥‥



「１年で帰って来たよ紀永・・」


「本当に実現するとはね、それもオマケを沢山付けて‥」


「うーん‥あれは不可抗力？
米国が勝手に押し付けた訳で‥日本に帰って来ても、大使館での会談くらいはあるみたい‥」


「くすっ‥
逃げ切れなかったようだね‥
東京くらいなら、私が運転しても良いよ？」


「・・・冗談・・・」


私の腕の中の美紀は、かなり驚き顔‥
流石に言い過ぎたかな？



「ともあれ、今日はゆっくり休んだ方が良い‥
一時帰国があれだったからね、少しはゆっくりしなさい‥‥良いね？」


「うん‥分かってるよ紀永‥」


漸く‥私の腕の中に戻って来た愛おしい存在‥
他に誰も居ないのをいい事に、じっくりとお帰りのキス・・



「んっ‥‥はぁ‥」


「キスだけで‥
今夜は寝かせてあげれそうにないかな？」


「き‥紀永！？」


こんな事を言って、美紀を煽るのも私の密かな楽しみ‥
アトリエの時とは、また少し変わった恋人同士のスタンス、私的にはこちらも気に入ってはいる。



「それは良いけど‥
後でいいから、聞いて欲しい事があるの‥‥」


「幾らでも‥」


「うん、ありがとう‥」


これがまた新しい荒波の始まり‥


７３億人の中から、自分の娘を選んでしまった、私と美紀の‥‥


いや、それで構わない‥
私には‥美紀が全て、他は些細な事‥‥


またキスを交わす‥
今度は社会に‥未来に向けての第一歩の為に・・・・・




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