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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第7章 本社と系列
あの大芝居で、必要なウイルスプログラムは手に入れた…
こちらが言っていた通り、過去出回った物から最新作まで、考えられる限りのプログラムは揃っている。
東京に居る内に、殆どのプログラムはチェック済み、まさかこれを社内に出す訳にもいかない‥それが理由。
東京から戻って来て、私はあるプロジェクトを立ち上げ‥勿論セキュリティー基礎部分の構築。
基礎部分は私が作る…
その後、他社の需要に合わせて完成させるのは、社員の担当、残る問題は如何に社員にも扱いやすい基礎を作るか。
「ふぅ・・・」
此処のところ、私は個室に籠もりっ放し…
あのウイルスプログラムを全て弾きつつ、尚かつ扱いやすい基礎‥言う程簡単な事では無い。
(だが、これが完成すれば社の評価は上がる・・)
少しばかりの問題は、本社がどう出るか…
一応完成した物は、この子会社で特許と登録をするつもりだが、本社が黙っているかどうかは未知数。
(美味しいところだけ横撮りは勘弁だ・・)
その為に、基礎部分は1人でプログラミングして‥‥出来次第早々に手を打つ為の予防策。
手続きさえ済めば、本社はこちらから『借りる』という方法を取らざる負えない。
どれだけ需要が出るか、公にしてみないと分からないが、受注数が大幅に上回ったら、本社や他の子会社に回す事になる。
「・・一番最初の賭‥か‥‥」
あんな危険を侵してまで、全てのお膳立てをした…
残りの日数を、挨拶回りに時間を費やしたのは、早乙女本家‥つまりクラスター本社への牽制。
こんな時は、父の代理で顔繋ぎをしていて良かったと思う…
かなり大物にまで食い込めた、我慢も時には有利に働く。
嫌いな早乙女の名を使ってでも、危険な事に手を出しても、目的の為なら手段は選ばない…
16才・・娘を手放した時に心に誓った事…
どんな手を使ってでも、あの会長を落とす‥私には、それしか道は無いのだから。
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