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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第7章 本社と系列



「使っても精々1~2階、3階部分は完全に空く…
3階全てを使ったら、かなり高性能かつ容量の多いサーバーが出来る」


設備投資…
全てにおいて必要かと言われれば微妙、だがある程度の水準は保たねばならない。


今の状態では、何をするにしても不便であり、必要最低限の設備投資はする必要はある。



「サーバー‥考えて見るべきか…」


そんな事を考えていたら、1人の男性が事務所に入って来た・・・



「・・早乙女様でしょうか?」


「ああ・・
というより、此処は私1人しか居なくてね」


「・・先生から紹介状は渡っていると思いますが、葉山裕樹と申します…
弁護士のなり損ねで、秘書資格は有しております」


「君が葉山か…」


穏やかそうな瞳だが、それでいて頭は回る…
確かに弁護士というより秘書に向いている感じ‥この雰囲気は悪くは無い。



「やはり専門は法律系か?」


「はい、一応は…
それと共に、先生の事務所では情報処理担当でした」


「なるほど…
確かに秘書の方が向いていそうだね‥私も葉山、君の人となりを知りたいし、君も私の事を知りたいだろう…
暫く此処で働いてみないか?」


「出来ましたら…」


これが葉山との初対面、本当にお試し‥そんな感じだった…
その後ずっと行動を共にするとは思わず、私の方も多少気楽に考えていた節はあったとは思う。




まだ引っ越し間もない事務所の中を、葉山はテキパキと荷物整理をして行く。


手伝おうかと聞いたのだが、仕事に専念して下さいと断られた。


こんなタイプは初めて‥いや、本宅に1人居た、秘書では無く執事的な役割だが、こんな感じで良く動くのは覚えている。


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