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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第3章 発端と理由
「・・・はぁ‥‥」
相変わらず残業当たり前の仕事を終わらせ、車で20分程のマンションに帰って来たのが22時。
自炊が面倒で、外で食べて来たせいでもあるが…
スーツのジャケットだけを脱ぎ捨て、一休みと言わんばかりにベッドに転がる。
「・・・・・」
実の無い仕事…
IT企業と唄っているが、社内管理のプログラムは甘い。
既存の大手のOS
曖昧なセキュリティー
こんなのを修正管理していても、何もならないのではないか??
円滑に動かすのが社内管理だが、はっきり言って外部受注のプログラムを作っている方が面白い。
プログラマーとしては、私は子供の頃から教育を受けた…
会長は経営にしか興味が無く、父はそれなりにプログラマーとしての腕はあるが、体調の問題で本宅での仕事が多く、朔夜叔父はハード‥エンジニアが得意。
従兄弟になる孝一郎は、クラスター社に入る事無く官僚関係を目指し、本格的にプログラミングを出来る早乙女本筋は私1人。
「・・・全く・・・」
チラリとベッドの横を見れば本の山、この殆どが政治経済経営関係…
大学も経営学専攻で、いい加減プログラミングとは離れたい気分。
完全に自分のモノになっているプログラマーより、経営学や交渉術‥営業関係に配属されれば良かったのに‥‥考えても無駄なのは分かっている。
「・・・・・」
頭の上で腕を組みながら、天井を見つめて考える・・これが何時もの事。
(プログラマーを生かしつつ、もっと上にのし上がる方法・・・)
今のままでは20年掛かっても、上に上がるなど無理な話…
周りを出し抜き、上にのし上がれる方法は無いか‥‥私は何時もそう思っているのだが。
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