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青い残り火
第8章 第8章
「あら残念。何か連絡があったら私に知らせてくれる? いつでも構わないわ、お礼はちゃんとするから、ね、ふふっ」
長い睫毛と厚い唇が気味悪く動いた。
「わ、わかりました」
「じゃ」
一馬の肩に触れた手の先には、銀のストーンを並べたベージュのマニキュアが光っていた。艶めいた視線を一馬に落とし、その手が肩から離れたつかの間、人指し指が彼の耳元をつと掠めた。
なに? 今の……
女の身体に張り付いたオフショルダーのワンピースは、乳房が窮屈そうに盛り上がっていた。去ってゆくうしろ姿は、大きなヒップが大袈裟なぐらいに揺れている。服の下から覗く太股は細い足首へと真っ直ぐに伸び、芽衣が履いたことのない高いヒールは、コツコツと余裕のある音を奏でた。
女はレジ付近に立つ白髪混じりの男の腕を取り、にこやかに笑って出ていった。
長い睫毛と厚い唇が気味悪く動いた。
「わ、わかりました」
「じゃ」
一馬の肩に触れた手の先には、銀のストーンを並べたベージュのマニキュアが光っていた。艶めいた視線を一馬に落とし、その手が肩から離れたつかの間、人指し指が彼の耳元をつと掠めた。
なに? 今の……
女の身体に張り付いたオフショルダーのワンピースは、乳房が窮屈そうに盛り上がっていた。去ってゆくうしろ姿は、大きなヒップが大袈裟なぐらいに揺れている。服の下から覗く太股は細い足首へと真っ直ぐに伸び、芽衣が履いたことのない高いヒールは、コツコツと余裕のある音を奏でた。
女はレジ付近に立つ白髪混じりの男の腕を取り、にこやかに笑って出ていった。