この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
青い残り火
第13章 第13章
哀しい喜びを湛えたあの時の表情は、夜毎一馬の心と身体を支配し、彼は今も夢と現実とを行き来していた。

奪いたい
俺ならきっと幸せにできる
いや、汚れてる
先生は汚れてる

誰より深く愛し合っている二人がなぜ兄と妹なのか。なぜ誰にも祝福されない関係を、おぞましいとも言える道を選んだのか。その理解し難い事情を知ってからも尚、彼は西崎への想いを消せなかった、と同時に三島への強烈な嫌悪感を抱き続けていた。

「では」と会釈して通り過ぎようとする西崎を一馬が邪魔した。

「あの……、夏休みの前に、先生が出した課題。あの詩、俺、先生に向けて書いたんです。俺、……先生が好きです」

眼鏡の奥の瞳は冷静で、予期していたかのように微動だにしない。

「多感な頃の、素直な感情を思い出したくて、個人的な気持ちからあの課題を出しました」

「……え?」

「藤村さんの作品は、その頃の自分を見つけた気がしました」

/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ