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青い残り火
第14章 最終章
二人の関係は初々しいものだった。初めての付き合いのように、手を繋いではしゃぎ、笑い、相手を思いやった。以前とは違う、温かな気持ちで繋がっていた。

不意に過去に引き戻された芽衣が、口を尖らせて怨み言を口にする。そんな時、一馬はひたすら謝って許しを乞うた。
自分のわがままに幾度も付き合ってくれる一馬に安心し、芽衣は徐々に拘りを捨て、心を解いていった。

そんな彼女が一馬を驚かせたのは、ベッドの上だった。

初めは緊張のせいでぎこちない行為にすぎなかったが、信じあい、身体を重ねる毎に、芽衣は変化していった。

ある日、シャワーを浴びている芽衣をうたた寝で待っていた一馬は、下半身に重みを感じて目覚め、そこに頬ずりをしている女にはっとした。
すぐに反応を示す自分自身に照れて笑うと、芽衣は更に頬を擦り付けてくる。甘えているようでもあり、誘っているようにも思えた。

「芽衣……」

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