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青い残り火
第3章 第3章

最寄り駅から二駅、真琴との逢瀬はいつも、タクシー乗り場での待ち合わせから始まる。だが、時間に正確な筈の真琴が十分過ぎても現れず、携帯への連絡もない。
何かあったのかとメールを打ち始めた時、一馬の携帯が震えた。
──真琴ちゃんは来ないわよ
別の支店に勤めてる彼氏からディナーのお誘いがあって、その後久しぶりのいちゃいちゃタイムになったみたい
あ、キミには業務上のトラブルでって事で
つまり私が連絡係
むこうにメールしたりしないでね
「うわ、ヤバっ……」
危機を脱して心底ほっとしたところに次の着信があった。
──ところでご飯食べた?
ウチ来る?
──食べました
今から行ってもいいですか?
──もちろんよ
やってらんないわ
文字の最後につけられた笑顔のマークが、本当は泣き顔なのではないかと思ってみる。
「ま、いっか」
タクシーに乗り込んだ一馬は目的地を告げ、「近くてすみません」のひと言を添えた。
何かあったのかとメールを打ち始めた時、一馬の携帯が震えた。
──真琴ちゃんは来ないわよ
別の支店に勤めてる彼氏からディナーのお誘いがあって、その後久しぶりのいちゃいちゃタイムになったみたい
あ、キミには業務上のトラブルでって事で
つまり私が連絡係
むこうにメールしたりしないでね
「うわ、ヤバっ……」
危機を脱して心底ほっとしたところに次の着信があった。
──ところでご飯食べた?
ウチ来る?
──食べました
今から行ってもいいですか?
──もちろんよ
やってらんないわ
文字の最後につけられた笑顔のマークが、本当は泣き顔なのではないかと思ってみる。
「ま、いっか」
タクシーに乗り込んだ一馬は目的地を告げ、「近くてすみません」のひと言を添えた。

