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恋いろ神代記~縁離の天孫と神結の巫女~
第23章 天地開闢
『……やっぱり男より女の方が、血や、痛みや、生物の生き死にに強いのよね。……どうしてかしら。不思議ね』
「……」
女神は日嗣にではなく、自ら袖を寄せた胸元に語りかける。返事はない。ただ代わりにその袖の向こうから、だぁ、と日嗣には聞き慣れない生き物の声がした。
──赤子。
「……っ」
『ほら』
女神から見せられた子の小ささに、日嗣は思わず息を呑む。神依と忍んで遊んでいた社の子供達の、お守りで引き受けていた赤ん坊よりもっともっと小さい。
生まれたての赤ん坊なのか、……生まれたての赤ん坊はこんなにしわくちゃなのか、こんなに湿っているのか、こんな……匂いがするのかと、いろんなことが一気に日嗣の中を駆け抜けた。
何だか問いたいことは沢山あるのに、言葉にできない。不快なものではなかったが、良いとか悪いとかそんな単純な分け方すらできない、柔い未知の感情が胸の奥から沸き上がった。
女神はそんな日嗣を前に、数回、赤子をあやすように揺らすと立ち上がる。
『……さっきは、ごめんなさい』
「……?」
何の話をされているのか分からず僅かに首を傾ければ、女神はどこか後ろめたいような様で続ける。
「……」
女神は日嗣にではなく、自ら袖を寄せた胸元に語りかける。返事はない。ただ代わりにその袖の向こうから、だぁ、と日嗣には聞き慣れない生き物の声がした。
──赤子。
「……っ」
『ほら』
女神から見せられた子の小ささに、日嗣は思わず息を呑む。神依と忍んで遊んでいた社の子供達の、お守りで引き受けていた赤ん坊よりもっともっと小さい。
生まれたての赤ん坊なのか、……生まれたての赤ん坊はこんなにしわくちゃなのか、こんなに湿っているのか、こんな……匂いがするのかと、いろんなことが一気に日嗣の中を駆け抜けた。
何だか問いたいことは沢山あるのに、言葉にできない。不快なものではなかったが、良いとか悪いとかそんな単純な分け方すらできない、柔い未知の感情が胸の奥から沸き上がった。
女神はそんな日嗣を前に、数回、赤子をあやすように揺らすと立ち上がる。
『……さっきは、ごめんなさい』
「……?」
何の話をされているのか分からず僅かに首を傾ければ、女神はどこか後ろめたいような様で続ける。

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