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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第10章 俺の大事な天然娘
「ねぇ鏡也君、今日はみんな居るの?」
「どうかな?……」
楽しかったバカンスから数日…
車も暫くは使わないし実家に預けに行くって鏡也君が言うからくっ付いてきた。
(葉瑠も行くだろ?)
(もっ、もちろん)
旅行のお土産も渡さなきゃね。
何となく落ち着かなくてソワソワしてる私を見て鏡也君が声を掛けてくれた…
──そんなに緊張しなくても大丈夫だよ──
「葉瑠を連れてくとは言ってないからお袋しかいないかもよ」
なんだそうなの?
鏡也君の家族には会いたいけど…それを聞いたら正直ホッとする。
家族みんなに迎えられたら緊張しちゃうから……
クスッ…「葉瑠?怖い顔してたぞ」うそ、やだ。
休日はお父さんはゴルフ─
お兄さんも家族でよく出掛けるらしいから居ないかもしれないんだって!
「葉瑠は緊張しぃ~だから改まって挨拶なんて言ったら困るだろ?だから言ってない」
そっか、ありがとー‼
じゃ今日はお母さんとゆっくり話が出来るかな?
でも道路は大渋滞
拡張工事の最中で車線規制してるんだって──
別に急いでるわけじゃないからいいんだけど。
「あれ、アニキの車だ」
え…お兄さんがいるの?どこどこ…
鏡也君の視線の先には……反対車線に停まる大きな白のワンボックス。
「なにやってんだ兄貴は…こんなとこで……」
運転席にお兄さんらしき人は居たけど、ここからじゃ遠くて……
携帯を弄ってたみたいで俯いてたから顔が見えなかった。
家族で買い物かもね?
せっかくの休日だもの、家族サービスに忙しいんだきっと
「しょうがない兄貴達はまた改めて紹介するよ」