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秘恋~ヒメコイ~
第6章 #5
「……なに?」


「なにって……その……この間ホテルに行ったことと、直輝の家に行ったこと!」


「お前さ……」


直輝が何か言いかけるのを遮って、


「なかったことにしようよ……っ!」


私は覚悟を決めてそう言った。


「…………」

「あの時…私酔ってたし。この間は直輝熱があったでしょ?だから…普通じゃなかったと思うの。直輝とは友達っていうか、仲間だから…ヘンな感じになりたくないし……っ。だから、なかったことにしよ」


捲し立てるようにそこまで言い切ると、はぁっと大きく息を吐いた。


しばらく黙っていた直輝は、



「わかった」



そう一言だけ言った。




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