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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第3章 早乙女邸で‥
「だから1社員として……」
「言いたい事は分かるがね、ニューヨーク支社での顔合わせの後、取締役役員のポストと言うのも決まっている…
それなのに1社員としてシステム課は無謀だと私は思うよ」
帰国した後、屋敷に戻った私は、早速紀永に直談判!
そこで、あのニューヨーク支社での顔合わせと、一応の能力テストを踏まえた上で、本社的には私を取締役役員として据える事にしたらしい。
無役だけど取締役という事で、常務から副社長クラスと同じ発言権、執行権…
紀永としては、殆ど無人の本社会長室を、代理として私に管理させたい意志が丸分かり。
「後継者候補として正式に私の娘として出してしまっているから、中途半端なポジショニングという訳にはいかないのだよ…
既に上層部の許可も取り正式決定‥それを反故にする訳にもいかないんだ」
「紀永の言いたい事も分かるけど、お飾りのままなんて私は嫌よ」
「お飾りという訳でも無い…
私の代理という立場もあるし、美紀の能力から言えば、直ぐに常務くらい追い落としそうだが?」
なるほど…
私を使って派閥争いも一掃したい、最近何となく紀永の腹の内が見えるようになったと思う。
ホワイトハウス経験も伊達じゃない…
ああまで黒い場所に居たら、感が良くならないと、やっていけないというのもあった。
お陰で、物凄く感と人を読むのには長けたけど、それを紀永に使う事になるなんて…
でも、私だって引き下がる気は無い…
私自身の力で掴まないと、何にもならないって分かってるから、素直に頷く気になれない。
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