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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第3章 早乙女邸で‥



普段、プライベート部分であるリビングダイニングで、仕事の話はあまりしないんだけど、今日ばかりは別。


私にだって意地があるもんっ!



「紀永のサポートはするよ、それは初めから決めてた…
でもそれって屋敷でも出来る事だよね?」


「・・一応は‥‥」


「だったら、やっぱり1社員として入りたい」


「早乙女として入れると思うかい?」


最終的にはそこに行き着く、それは十分に分かってた事だもん、私だって用意はしたよ。



「・・これ見て紀永…」


テーブルに出したのは、1枚の住民票。



「これが・・倉原!?」


「そう‥
東大の入学手続きの時に取った物のあまり…
これを使えば倉原美紀として入社出来る、勿論倉原の方には連絡してるよ」


「倉原の方はなんと?」


「好きにして良いって…
話は合わせてくれる‥そう言ってた」


紀永の方は、ソファーにもたれ掛かってため息、そんなに1社員としての入社が嫌なの!?



「・・・
随分用意周到だ…」


「これくらいしないと、紀永を説得出来ないもの」


「・・良いのかい?
1人で‥女性1人での入社は、風当たりもキツくなる…
それに、私で無くとも、倉原の娘として入社でも風当たりは来るよ」


「そんな事分かってる…
今の私は、そんな程度の事で落ち込まない‥米国で1人やっていたんだよ紀永、留学する前から見れば強くなったと思う」


「そうだったね…
だが、心配しても、し足りないくらいだ……」


「久しぶりに聞いた…」


紀永の口癖…
高校の頃以来、聞いた事が無かったのに……



「・・両方やるつもりかい?」


「出来たら・・・」


「では、幾つか約束して欲しい‥良いね美紀?」


紀永との約束…
根本的な事だよ、そんなに難しい事じゃ無い。


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