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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第8章 順風満帆なのだけど‥
別棟は1階に降りて、客間じゃ無い方の廊下と繋がっていて、直接別棟に行ける仕組み。
そういう私も、早乙女邸に来てから、別棟に入ったのは数える程度‥
一番上は女性専用で、その下から男性‥従業員や秘書の殆どが男性だから、こんな振り分けになっているみたい。
葉山さんが言っていた、別棟の共有スペースは2階‥
たまに集まって、ワイワイ話をしているらしい、とは言っても私じゃ混ざれないけどね。
「・・・
ごめんなさい、仕事時間外に呼び出して‥‥」
「いいえ‥
美紀様が仕事時間に戻れないのは承知していますので、それで話とは何でしょう?」
「・・・
・・・早乙女って、そこまで近親婚が多いんですか?」
葉山さんが座っている椅子の向かい側に座り、悩んだ末の疑問を投げかけて見た。
「また、いきなりの質問ですね?」
「夕方、社長から聞いたので‥‥」
「なるほど‥
確かに本筋外戚の近親婚はかなり多いです‥
唯一例外なのが遠藤の両親、遠藤孝一郎様だけが、早乙女と関係の無い一般女性と結婚している程度で、後の本筋は皆外戚からになります」
「本当に近親婚なんですね‥‥」
「風習半分、後は広いようで狭い早乙女内での、出逢いからとは聞いています‥
先代会長も3人のご兄弟も、そして孫に当たる会長も外戚から‥‥
会長の場合は政略的婚約だったようですが、16才の時に婚約者を亡くされてから、そういう話には見向きもしません」
広いようで狭い‥
確かに御披露目で見た外戚人数は多く、でも早乙女外戚って事で、なかなか普通の結婚も出来ないって事。
だから、あの時の事件が起きた‥それはいいよ終わった事だから。
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