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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第4章 システム課ー実力試し
システム課の1つ上の階は、重役フロアーと秘書課、それを通り越して最上階の会長室フロアーへと向かう。
"・・ピッ・・"
社員証を翳し、セキュリティーの1段目が解除される音‥
そうすると、手認証のシステムが動き出す。
"・・ピッ・・ガチャ"
これで漸く、非常階段の会長室フロアーの扉のロックが解除されるんだけど、このままじゃこのフロアーは真っ暗。
社員証認証の横にあるパスワードパネル、これに登録してあるパスワードを打ち込めば、照明と監視カメラの停止が出来る。
「・・ふぅ‥厳重・・」
毎日これの繰り返し、そりゃこのフロアーには色々秘密があるから、殊更厳重なのは知ってるけど・・
漸く階段から中へ‥
パスワードで照明が全部付いているから、途中で給湯室に寄って、アイスコーヒーを持って会長室へと入る。
「さあ‥やらないと本当に帰れないよ」
私に託された会長室‥
稀に紀永が来て使う事はあるけれど、殆ど使うのは私・・という事になっている。
重厚なデスクに座り、社員証を翳してからパスワードを入力‥
これで会長室の全端末が使えるように‥‥
「えっと‥‥
ああ来てる、こっちで再確認と‥承認事項が数件‥‥」
早乙女邸から回って来る、紀永が今日処理した物の再確認と‥
一応取締役役員という事で、承認しなきゃならない書類。
これが私のもう1つの仕事、紀永の‥会長のサポート。
「書類確認の方が先だよね・・」
クラスター社は、回る書類も端末で来る事が多い‥
私は無駄無く良い事だと思うけど、昔ながらの紙の書類に拘る人も居るんだって。
無駄経費掛からないし保管も簡単で便利だと思うのに、頭が固いよね?
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