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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第14章 束の間の正月ーもう1つの転機



「言ったよね、私のノウハウを教えると‥
・・これを使っていたのは会長就任前で、改装した後も捨てられないが必要無い、そう思って此処にしまい込んだ」


「そうだったんだ‥」


「立てるかい美紀?」


「あ‥うん‥‥」


流石に落ち着いた、まだ少しドキドキしているけど・・・



紀永に付いて向かったのは私の部屋‥
そこで紀永はダンボールを下に下ろした。



「開けてごらん?」


「うん・・・」


ガムテープを剥がし、ダンボールを開けたら、中身は少し古ぼけた紙の山と、カセットテープだったかな?録音出来るやつだよねこれ??



「大量に入っている紙は、当時私と祖父が手掛けていた案件や人脈の詳細情報‥
テープはその時に祖父の声を録音した物が入っている、祖父はアナログ派だったから、こんな形で残っているんだ」


「・・・凄い‥
それも無茶な事ばかりしてる」


少し見ただけで分かるよ、これがどれだけ無理と無茶を押し通した事かって。


でも全て採決が降りているし、多分当時の重役陣の名前が署名されている。


こんな事‥
いや、こんな経験をしているから、紀永の交渉術は普通に考えられない事をやるんだ、それが漸く分かった。



「ああ・・
もう一度物置に行って、残りの経営学の専門書を持って来るよ‥
前のプログラミングの専門書と同じく、色々書き込みはしているがね」


「それが今の私の元になったんだから・・・」


「くすっ‥
覚悟はしておくように‥‥」


そう言って、紀永はまた探しに行ってしまった‥
これ以降、私の正月休みは紀永から教えて貰うので全消化しちゃった・・・



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