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禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第20章 会長の判断と決断
早乙女邸内を歩きながら、握っていた手を開く‥
手の中にあるのは、データーの入ったメモリーと、朔夜叔父様のIDカード。
(スッキリした終わり方じゃ無いよね・・)
全ては朔夜叔父様が計画した‥高橋さんを試す為‥
そして高橋さんは、心の誘惑に負け、叔父様の罠に掛かった‥不正アクセスという罠に‥‥
「・・・
ただいま紀永・・・」
「お帰り‥
その様子だと‥‥」
「うんん、データーは回収したよ‥
中身のチェックも終わってる、ただ‥‥」
「ただ??」
気付いてるよね紀永‥
私が、出て行く時と違って、少し煮え切らない事を‥‥
「ただ高橋さんの取引相手は‥五十裏翼さんだった‥
高橋さんは本名を知らなかったようだけど‥‥」
「五十裏‥
動いていたのか、私と遠藤は五十裏を使ってはいない‥残るは‥‥」
「朔夜叔父様・・・」
執務室の紀永のデスクに、手に持っていた物をそっと置いた。
「朔夜叔父の予備のIDカード‥
そうか五十裏に渡し、高橋涼太を罠に掛け‥‥」
「高橋さんは、14秒のタイムラグを信じて、堀之内部長の端末からアクセスし、データーをコピーした」