この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第20章 会長の判断と決断
「朔夜叔父には、あのプログラムの試験導入の話はしていない‥
本当に試験中であり、本格的導入はまだ先の話だった」
「だから朔夜叔父様は、現行の内部不正プログラムの情報の方を、五十裏さんに教えてしまった‥
最後には、五十裏さんが完全に回収する事を前提で‥ただ私と紀永が気付いてしまっただけ」
「確かに良い気分では無いね‥
人を疑うのが朔夜叔父の仕事の内だが、何も無かったのに証拠を作るとは‥‥」
やっぱり紀永も、そこに行き着く‥
記憶の中はともかく、明確な行動をしてはいなかった高橋さんに、無理やり証拠を作り堕としてしまった事・・
「こうなってしまっては、もう高橋さんを救う方法は無いよ紀永‥
実際に手を出してしまったんだから、退社の前に処分が必要になってしまうもの」
「ああ・・
確かに処分は必要な事だ‥如何なる理由であれ、不正アクセスした証拠は残る‥
さて、一番穏便な方法は何かね?」
朔夜叔父様のIDカードを持ち、紀永の方も思案顔‥
嵌められた高橋さん、罪は罪だけど作られた罪だったら、情状酌量の余地はあるとは思う。