この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖3・縺れるDestiny-運命-
第25章 初攻防戦・常務派
本社で私が2人と待ち合わせたのは重役専用駐車場、私の方が一般の駐車場に車を停めて、2人が待つこの場所に歩いて来た。
「一色さん、平岸さん‥
打ち合わせ通り、絶対にお嬢様と敬語は無し‥‥良いですね?」
「はあ‥‥
理解はしているんですが‥‥‥やりにくい」
「俺も‥‥まあ‥‥」
一色さんも平岸さんも揃って困り顔‥
普段が早乙女邸でしか会わないので、これは私を含め3人共やりにくいのよ、お嬢様と敬語は当たり前、私の方も気楽に話すのが当たり前だから。
「今日1日だけだから我慢して、お願い」
「分かりまし‥‥‥分かってます」
かなり誤魔化し気味の一色さんと‥
「では行きましょうか倉原さん」
そこそこに割りきっているみたいな平岸さん‥
これで本当に1日大丈夫??
駐車場からエレベータに乗って、平岸さんが状況説明してくれるみたい。
「昨日の内に適正試験という事で本社秘書課に通達されてます‥
倉原‥‥さんの秘書資格も通達済み、そして邪魔が入らないようにという名目で秘書課部長室を使用するのも‥‥」
「外野が乱入する可能性は?」
「‥‥半々‥‥
通達は重役陣にも回っているので、田野倉常務や人事部長日向などが来る恐れが‥‥」
「予定通りだね‥‥‥じゃなかった、ですね」
いけないいけない、私の方も1日倉原美紀で通さないと‥
こっちが敬語を使う立場、私も気を付けよう。