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第5章 春ー2

抱きしめながら、聞いてくる


詩織。。。さわられるのイヤ？


心がざわざわする


そんなこと、ないよ。。。


ずっと、拒まれてる。。。


心が苦しくなる。。。


そんなこと、ないよ。。。？


求めてもくれない。。。


っ。。。ごめんなさい。。。

キスして抱きしめられていたら、幸せよ？


体が離れて、私を見る


嘘つき。。。


優しくキスしてくる


誠は、この旅行で何とか解決したいんだろう。。。

私もわかっている

このままでは、ダメだと。。。


ギュッと抱きついていく


私達、もうダメなのかな？


心の声が漏れてしまう。。。


っ。。。ごめん。。。

抱きしめてるだけで、幸せだって言ってたのは俺だよな。。。


ギュッと抱きついていると、心は満たされていく

体は熱い。。。

最期にした、直樹のセックスが忘れられなくて、自分で慰めていた

誠と、シタらあの日を鮮明に思い出してしまいそうで怖い。。。

あの日を鮮明に、思い出してしまったら、また最期にできなくなる。。。

また、逢いに行きたくなってしまう。。。

最期にしたんだから、求めてはいけない。。。

抱きしめてくれる腕の中に戻れなくなる

でも、このままでは、ダメになる。。。


どうしたら、いい？

わからないよ。。。？


甘えて抱きついていく


離してあげようか。。。？


え？


詩織を手離してあげたら、ずっと笑っていられる？


そんなこと、言わないで。。。

一緒にいたいの。。。


髪を撫でてくれる


わかってる。。。


優しくキスしてくる


キスに応えていく

手が、おっぱいを包みながら擦ってくる


っ。。。


怖い。。。

体が震える。。。

ギュッと目を閉じると、手が離れていく


目を開けていくと、髪を撫でてくれる


ごめん。。。


悲しげな目に、切なくなる。。。

もう、痕は消えたのに。。。

上書きされた痣も消えたのに、応えられない私がいる


旅行、考えておいて。。。？


抱きしめられる腕の中は、温かい


っ。。。

わかってる。。。


抱きしめ合う以外は、うまくいっている

誠も、仕事が終わると、帰る前に電話してまっすぐ帰ってきてくれる

ゆりに逢ってはいないようだ

うまくいかないのは、ベッドの上だけ。。。