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好きになった人
第7章 夏―2.5
蓮と陸にふさがっていた手は、もうずっと、空いたままなんだろうな。。。

ふいに、振り向いた誠が、驚いた顔をしている


っ。。。どうした?


何でもない。。。


寂しさと、悔しさと、入り交じる感情は、抑えられずに、ハラハラと涙がこぼれていく


光がまぶしいからかなあ?

おかしいなあ。。。


慌てて、涙を拭いていく

日傘を引っ張って、開いていき、顔を隠していく


っ。。。すぐに、泣き止むから。。。?

少しだけ。。。

待って。。。?


腕を引っ張ってベンチに座らせてくる

日傘で隠した顔を覗きこんでくる


どうしたの?


光がまぶしかったからかな。。。?

もう、大丈夫よ

行こう?


立ち上がろうとする私の腕を掴んでくる


詩織、言わないとわからないこともあるって、言ったよな?


ごめん、本当に何でもないから。。。


なら、いい。。。


黙って歩いていく誠の後ろ姿を見る

隣にいなくなったのが、いつからなのか、思い出せない。。。

無言で歩く公園は息が苦しい。。。


誠?


ん?


振り向いた誠に、指を指す


魚がいるよっ?


池を覗く私の後ろにやってくると、頭の上から声がする


すごいな?

たくさん、いる。。。


たわいない会話をすると、笑いかけてくる

少し歩くと、売店が見える


誠、アイス食べたいっ

買って?

ふふっ


ハイハイ、いちご?


ううん、バニラがいい


何でもない会話をすると、何もなかったかのようになる

ベンチに座り、アイスを食べていると、誠が、見ている


食べる?


食べるよ?

俺が、買ったんだからな?


ハイ?


アイスを差し出すと、口を開けてくる


あーん?


え。。。


何となく、きまづくなり、アイスを誠の鼻に食べさせた


冷たっ?おい?


ふふっ


クスクス笑いながら、鼻を拭いていく誠を見る


いい天気だな?


そうね。。。

今日は、真っ青だね?


真っ青?


うん。。。真っ青よ


詩織。。。?


ん?


赤いピアス。。。思い出したよ?

ごめん。。。


いいよ、もう、忘れたわ。。。



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