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好きになった人
第7章 夏―2.5
自分の車に乗り換えて、助手席に座る

左手が頭をポンポンしてくる


やっぱり、隣は詩織がいい。。。


っ。。。後ろに乗れって言えばいいだけじゃない。。。


ハイハイ、悪かったって?

詩織は、後ろに乗ってたからな?

で、どこに行く?


映画


見たいのあるの?


わからない。。。


何だよ、それ?

クスクス笑いながら、映画館に向かう


話はまだ、したくない。。。

話をしないですむ場所を選んだだけだ

茉莉のことも、ゆりのことも、知りたくない。。。

直樹のことも、聞かれたくない。。。

映画館に入ると、人はまばらだった

何となく、以前に見た続編の映画を選ぶ

中に入って、スクリーンを見る

隣から、手が伸びてきて頭を肩に乗せられていく

何も話さなくていい空間は、落ち着いている

何も話さなくていい場所を選んだことも、気づいているくせに、何も言わない誠の横顔を見ると、目が合う。。。

何となく、きまづくなり、ポップコーンを手にいっぱいに掴み、誠の口に入れていく

いっぱいに入れられた誠は、むせている


おい?


ふふっ


頭をポンポンして、肩に乗せられたまま、映画を見た

映画は、わりとおもしろかったせいか、映画館を出てからも、映画の話題で話しが盛り上がる


ランチに行こうと、イタリアンの店に入って食事した

話題は、映画の話の続きで話しが終わることはなかった

車に戻ると、沈黙してしまう。。。

話しをしようとする誠に、話しをしたくない私。。。

そんな私に気づいている誠は、私がちゃんと話ができるまで、待っていてくれる


広い公園に車を停めて、笑いかけてくる


少し、歩こう。。。?


緑の多い公園は、涼しい。。。

日傘をさして歩く私が歩くのが遅いのを、先に前に歩いては待っている


詩織、遅い。。。


誠が、早いのよ?

昔は、歩くのも合わせてくれたのに。。。

言葉に出来ないで、のみ込んでしまう


日傘を閉じると、日傘を引っ張ってくる


引っ張ってやるよ?


もう、手は繋いで歩いたり出来ない。。。

腕を組むことも出来ない。。。

子供が出来てから、周りの目が気になって、出来なくなった

ゆりに腕を絡まれていたのを思い出す

悔しさと、寂しさが入り交じる






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