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第8章 夏―2.9

本当の父親に会って、どうだった？


行ってない。。。

会いに行かなかったよ？


どうして？


会いたいなんて、思ってなかった

私にとって、お父さんはお父さんだけだし。。。

陸にとっても、誠さんがお父さんなように、私にとっても、お父さんはお父さんだけだよ。。。？


そっか。。。？


誠さんと、海に行った

たくさん、叫んで泣いたら、わかったの

お父さんだけだよ、私のお父さん。。。


わかった。。。

なら、いい。。。


いいって言いながら、目は嬉しそうだ。。。


ゆり、陸に話しは俺がする

婚約する書類、作り直して？


何でよ？


仮に、直せ。。。？


はあ？


陸を縛るような、内容を変更しろって言ってるんだよ。。。？

陸には、夢があって、未来がある

父親として、陸を守る内容に変えてほしいと、頼んでる


勝手ね？

詩織に、何か言われた？


出来ないなら、お前を追い出しても、いいよ？


出来るの？

私がいないと、会社は回らない、お母さんの介護するのは、誰がするのかしら？


雇えばいい

お前が、使っている金額で、雇えばいい


詩織は、手に入らないわよ。。。？


手に入らないのは、初めから、知ってる。。。

出逢った日から、わかってた。。。

陸には、仮婚約するようにする

いいな？


それで、乗り切れるの？


ああ、俺の息子だと説明はできる書類は揃えてある


茉莉、仮に婚約しても、陸はまだまだ手に入らない

詩織と、同じで難問だな。。。？

まあ、頑張って？

きっかけは、作ってやるんだから、チャンスは、逃すなよ。。。？


頭をポンポンしてくる


っ。。。

お父さん。。。？


わかったわよ。。。

うまくやってよ？


車に乗り、家に向かう


私は、うまくやれるだろうか。。。？

お腹をさわる

何も、いないのに、嘘をついたままだ

どうやって、妊娠してないって、言ったらいいんだろう。。。

車から降りて、玄関に向かうと、車から、お母さんの悲鳴が聞こえる

お父さんに、怒鳴る声が聞こえる

玄関の影から聞いていると、すごい声だ


何よ、これっ？？？

信じられないっ