パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 夏

木曜日

茉莉は約束の８時に駅前にいた

制服は、トイレで私服に着替えた

目だたない、服を着た


おはよ？


蓮さまが、爽やかに笑いかけてくる

やっぱり、かっこいいっ


蓮さま、おはようございます


茉莉、その璃子みたいに呼ぶのヤメテ？

目立つから。。。


クスクス笑う


蓮で、いいよ？


そんなっ。。。

呼べませんっ。。。


じゃあ、蓮さま以外で頼むよ？

目立つと、尾行できないよ？


ハイ。。。

蓮さん？で、いいですか？


いいよ？


蓮とカフェの隣の通路で待つ

9時になると、お母さんがやってきた


お母さん。。。


お母さんの目線の先を見る

詩織と、誠か歩道橋の上にいるのが見える


なるほどね。。。


蓮が、何か考えている


あっ。。。


何？


今、お父さんが通りすぎた。。。

お母さんがいるから、通りすぎたのかな？


茉莉、こっち。。。


通路の奥に引っ張る


お父さんが近くにいるのが見える


私の口を蓮がふさいでくる


声、出すなよ？気づかれる。。。


蓮に抱きしめられて、ドキドキする


詩織が歩道橋から降りてきて、ゆりと入れ違いになるのが、見える


お母さんを、囮にする気だな。。。


え？


詩織は、時間を確認しながら、さりげなく柱に近づいてきた


わざとだな。。。

茉莉のお父さんに気づいてる。。。


え？


柱を挟んで、ふたりは話をしている


聞こえないな？


ハイ。。。


不意に、直樹が詩織を引き寄せて抱きしめていく


え。。。？


歩道橋の上を見ると、ふたりはいない。。。


向かいのホテルに入るのが見える


気づかれなかったの？

こんなに、近くで、抱きしめ合ってるのに。。。


しばらくして、詩織と直樹は、笑いながら歩道橋を渡り、ホテルに入る


茉莉、行こう？


蓮が、私の手を繋いで歩いていく


ガラス張りのラウンジが見える


詩織と直樹が、ソファーに座っては立ち、何か言い合いしているのが見える


何してるんだろう。。。？


さあな？椅子取りゲームだろ？

蓮がクスクス笑う


あんなに、楽しそうなお父さんを見たのは、初めてだ

誠が詩織を掴むと、二人は、いたずらを見つかった子供みたいになっている