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月光の誘惑《番外編》
第3章 月に臨み、月を望む。

言葉にした瞬間に、自覚する。
俺は、バカな男だ。セックスだけの関係でいいと言い切る女に恋をしたところで、どうなるんだ。絶対に振り向いてはくれない女だ。不毛なだけじゃないか。
けれども、体はあかりと繋がりたいと望み、勃起したまま萎えることはない。
本当に、バカだ。
「望、来て」
宛てがった陰茎を一気に進み入れて、熱く柔らかな感触を初めて味わって全身が震え、あかりから嬌声が漏れ出るのを聞いて――そして、二回目の射精に、呆れた。
「っ、あ……」
なん、で、うまくいかないかな。本当に情けない。
脈打つ陰茎から精液を搾り取るかのように、膣壁が動く。動く。
……あ、これ、気持ちいい。
「望」
あかりは微笑みながら俺を見上げてくる。あかりも呆れただろう。こんなに早漏な男、初めてだろう。
俺、情けなくて死にたい。
絵の中の女に似た子に童貞を奪ってもらって、幸せな気分のまま死にたい。
「中、気持ち良かった?」
「……かなり」
「良かった。ご馳走様でした」
「へ?」
ちゅっと頬にキスをされ、呆然とする。
ごちそうさまでした? ごちそうさま?

