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月光の誘惑《番外編》
第1章 月下の桜(一)

ただ一つのルールを守ろう。
俺は、あかりさんを好きにならない。
愛してはならない。
単純かつ明快な、ルール。
「あかり、抱きたい」
ここで?
ここで。
今すぐ?
もう待てない。
「しょうがないなぁ、もう」
その笑顔、その声、たまらない。
「じゃあ、いっぱい、犯して」
いいよ。
俺、あかりさんになら、堕ちてもいい。
だから。
あかりさんも、俺のところに、堕ちてきて。
俺はずっと地上で、あなたを、待っているから――。
◆◇◆◇◆
月は桜のもとに堕ちるのか。
それはまだ、誰にもわからない、未来の話。

