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背徳の主
第1章 プロローグ
私の出勤時間は午後1時。

「Mid Night」は繁華街の外れに位置し、約150坪の敷地に平屋の建物と10台分の駐車スペースがある。

建物から最も遠い駐車スペースに車を停め、店舗の周囲を確認しながら入り口へ向かう。

自動ドアには「Closed」の札が下げられ、その札の下には、「Open pm 2:00~pm11:00」の記載がある。

ウィンドウには、各大手下着メーカーのボスタ―とカラフルなランジェリーのディスプレイ。

「Mid Night」の敷地は約15坪

店内に入ると、ショーケースや壁面にあらゆる形状のランジェリーが所狭しに並び、幅広い世代層のニーズに対応している.

左側のショーケースから一人の女性が顔を出す。

「あっ、店長おはようございます。」

彼女は「Mid Night」の責任者、名前は千夏で24歳。

このショップを開店する際に求人募集をしたところ、最初に応募してきた。

過去に量販店でランジェリーの担当経験があったのと、私好みの容姿なので採用した。

既に千夏とは愛人関係にある。

採用後しばらくして彼女を食事に誘い、最後はホテルで千夏を抱いたのが始まり。

24歳の千夏の若い体は私の期待を裏切らなかった。



「おはよう、昨日の売上は?」

「すみません、客数が伸び悩んで予算比の約8割でした。」

「少し、ターゲットとなる世代層を明確することも必要かな?」

「はい、ディスプレイを再度検討します。」

再度店内を見渡し、右側の奥に進む。

奥には洗面所があり、その手前の左側に片開きの自動ドアが設置してある。

自動ドアの下半分はすりガラスだが、上半分は単なるガラスで室内が見渡せる。

ドアの上部には金色で「Night Life」と記載され、「ご自由にお入り下さい。」と併記してある。

この「Night Life」こそが私の本業であり、「Mid Night」は単なるカモフラージュに過ぎない。
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