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第7章 その時

昼休み、自ら作った弁当を食べながら、澤村ゆうは、呆と、職員室で何か考え事をしていた。

隣の席にいた副担任の英語教諭がゆうの様子に気付き、声を掛ける。

「澤村先生、どうされたんですか？」

「ああ…うちのクラスの生徒、なんか最近様子がおかしいんですよね〜」

「誰ですか？」

「高橋萌と、川中誠…なんですけど…」


入学して半年。

萌はボーッとしている時があるし、誠は何か苛々している様に見えた。

「川中誠なんかは、吹奏楽部で、今は別に変わりはないんですけど、一時期不穏な雰囲気を漂わせてますし…。」

吹奏楽部初日に見せた誠の行動に、二年生の先輩が嫉妬し、誠のスティックを隠し、誠が激昂し、一時波乱な空気が流れていたのだ。

「小さい時はあんな意地っ張りな子じゃなかったんですけどね」

ゆうは思い出す。

「一度、面談してみたらどうですか？」

「そうですね…。そうします…」