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愛憎
第7章 その時
健太の顔を思い出しながら、顏を綻ばせていると、学校の最寄駅に着いた。
(よし!急ごう!!)
電車の人並みに流された後、焦りが見せないように早足で学校へ向かう。
これもナース時代からの癖。
走ってしまうと患者に不安が生じるため、心は焦っていても、それを表に出さないように、と、心がけていた事だった。
視界が前だけではなく、周りを見渡せられる。
にこにこしながら、患者を挨拶してる時などに、何か変わった事はないか、表情や顔の色で判別していた。
(職業病ね…)
と、思っていると、上にジャージを着て、スカートを履き、その下にハーフパンツを履いている…と言う、最近では見掛けないスタイルの女子高生が、スタスタと早足で歩いてる姿を目撃した。
(うちの生徒だ…)
スカートの色と最寄駅でそう判断する。
どことなく、何かを抱えてそうな女子高生の姿に、ゆうは話しかけてみることにした。
ゆうは、女子高生を追いかけ、肩をポンと叩き、
「おはよぉ〜」
と、挨拶する。
女子高生は、ポンと肩を叩いた瞬間
「ひゃあん!」
と、声を上げ、こちらを振り向いた。
「萌ちゃん?!」
「……ゆうちゃん…」
萌は泣きそうな表情になりながら、呟く。
(よし!急ごう!!)
電車の人並みに流された後、焦りが見せないように早足で学校へ向かう。
これもナース時代からの癖。
走ってしまうと患者に不安が生じるため、心は焦っていても、それを表に出さないように、と、心がけていた事だった。
視界が前だけではなく、周りを見渡せられる。
にこにこしながら、患者を挨拶してる時などに、何か変わった事はないか、表情や顔の色で判別していた。
(職業病ね…)
と、思っていると、上にジャージを着て、スカートを履き、その下にハーフパンツを履いている…と言う、最近では見掛けないスタイルの女子高生が、スタスタと早足で歩いてる姿を目撃した。
(うちの生徒だ…)
スカートの色と最寄駅でそう判断する。
どことなく、何かを抱えてそうな女子高生の姿に、ゆうは話しかけてみることにした。
ゆうは、女子高生を追いかけ、肩をポンと叩き、
「おはよぉ〜」
と、挨拶する。
女子高生は、ポンと肩を叩いた瞬間
「ひゃあん!」
と、声を上げ、こちらを振り向いた。
「萌ちゃん?!」
「……ゆうちゃん…」
萌は泣きそうな表情になりながら、呟く。