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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第9章 俺はお前に興味がある



──…



「宅配便でーす」

「はーい。…送り主を教えてもらえますか?」

「鈴村様ですね。品目は食料品となっています」

翌日。

平日の夕方にアパートで留守番していた花菜のところに荷物が届いた。

ひとりの時には極力、居留守を使う。

宅配の時は、鍵を開ける前に送り主を聞く。

それら伊月からの言い付けを守ってから、花菜は荷物を受け取った。

「重い…、またお米?」

母親から自分宛に届いたダンボール箱を、廊下わきにドンと置く。

花菜が実家を離れてから、これで三度目の仕送り。

箱を開けると、中にはお米と一緒に野菜がゴロゴロ入っていた。

“ 食べきれるかなこれ ”

お米はありがたいとして、数日しかもたない野菜を送られるのはちょっと困る。

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