この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第2章 憧れの……
「お兄ちゃんはね…──花菜、今のままの君が好きなんだから」
「う…、うん」
「だから無理に周りに合わせようとしなくていいからね」
「うん…わかってる」
花菜は込み上げる嬉しさを顔に惜しまず浮かべた。
こんなに素敵な男( ヒト )にこんな言葉を貰える。
これが妹の特権ならば、つくづく自分は運がいい。
どこに向かって二人で歩いているのかわからなくなった頃合いで、彼女の目に駐車場を示す看板が見えてきた。
そこを曲がれば小さなスーパーがある。
あと少しで到着……それを思い出した彼女の歩幅は、無意識に狭くなっていた。
「僕だけが君の味方だから」
──…