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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第14章 飽きられるまで

慣れとは、怖いものだ。

武宮高校の屋上で不破と二人きりの花菜は…つくづくそれを実感していた。

「‥ン、…アっ!アっ!…ああ…!!」

「……っ」

「…う、ア…!! ぁ……あっ!」

立ち入り禁止の屋上で──ガシャガシャと騒ぎ立てるフェンス。

そこに両手の指をかけ、右の頬を押し付けている花菜。

雨上がりの湿度が纏わりついた黒髪の…乱れた毛先が一定のリズムで揺れていた。

「…ッ…脚は、自分で持て」

「…ハァハァっ…‥ア…!」

片足を高く持ち上げられた彼女は、ギリギリ地面につけている他方の足の膝をガクガクと震わせている。

その足にはほとんど力がはいらないから…フェンスに寄りかかっていないと今にも崩れてしまいそう。

「…ア─ッ……む、り、です…! もぅ…立て…な」

顔を半分だけ振り向かせ、自分をフェンスに押し付ける不破を見上げる。

不破の腰は止まることなく彼女の下半身に打ち付けられている。

めくれたスカートの内側で──二人が繋がった部分から抜き差しされる男の剛直が丸見えだった。

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