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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第18章 僕を見て
何故……
「花‥菜‥‥‥?」
「‥ハァっ‥ハァ、ハァ……‥!」
何故、今、君の声が
君の声が…
《 やめて 》と
どうしてその言葉を
言う筈のない言葉を
「‥‥‥‥‥嘘だ」
ピタリと伊月の動きが止まるも
静寂が訪れる隙もなく、彼の口が戯言(ウワゴト)を繰り返した。
「嘘だ……嘘だ、嘘だ、嘘だっ……まさか」
たった今彼は悪魔の声でも耳にしたというのか。
一瞬にして青ざめた伊月の全身からは、花菜にも負けないほどの尋常でない量の汗が噴き出す。
性的な物とは全く別の震えに、歯が音を立てるほど激しく襲われていた。