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溺愛 ~ どうか 夢のままで ~
第4章 発芽
そうなると、この屋上に残されたのは花菜と男達だけになってしまう。
「………ぇ」
ベルトを締めながら花菜を睨む男子生徒は明らかに不機嫌だし
彼女が萎縮するのも当然だった。
“ な、何が起こっていたの……!? それに、この状況って……? ”
早く逃げたほうがいいと彼女の思考が至るには、受けた衝撃が強すぎた。
衝撃と呼ぶか、刺激と呼ぶか。
タイミングが悪いことに先ほどの光景こそが、まだ性経験のない花菜が初めて知った男女の情交だったのだ。
「さっき の…──」
女生徒の露な胸。耳にこびりついて離れない声。
振り乱した長い黒髪から垣間見えた横顔は、行為に夢中で蕩けきっていた。
そして、そんな女を後ろから何度も串刺していた
凶暴な、肉竿。
「……っ」
今はなりを潜めているが、男の下半身にあんな凶暴なものが付いているだなんて知らなかったし、彼女は──知りたくもなかった。
「プッ…! こいつ、お前の股間ガン見してるぞ」
「ヤってほしいんじゃねぇの?」
しかし今はショックで固まっている場合ではない。
座っていた男達が立ち上がり、動かない花菜に近付いてきた。