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連攣鎖(つれづれぐさ)
第2章 初めて
父が『少し世の中のことを知れ』と、自分が読み終えた週刊誌を渡してきました。
それが何だったか覚えてはいません。
政治や経済のこと、日本や世界のことが書かれたもので、ごく真面目なものでした。
私はペラペラめくり読みして難しいしつまらないと、読んだフリをして、しばらくしたら返すつもりでベッドに置いておきました。
『読んでるか?』と父に聞かれるとわかっていたので、寝る前にペラペラとめくり読みする。そんな毎日でした。
文字ばかりの紙面が続く中、ふと小さな挿絵があるのを見つけました。
カメラが何かの側に置かれている絵でした。
気になって、私はそのページを読みました。
見開き2ページ分の文章で連載物らしく、話は途中からでしたが、
他のページと違い小説であることがわかりました。
父はそんなページがあることを知っていたのでしょうか。
知っていたなら、それが私にもたらせたものを知ったなら、きっと読むようには勧めなかったでしょう。
連載物の途中からで、ずいぶん昔のことですから、だいぶ細かいことは忘れてしまいましたが、筋だけは忘れません。
それが何だったか覚えてはいません。
政治や経済のこと、日本や世界のことが書かれたもので、ごく真面目なものでした。
私はペラペラめくり読みして難しいしつまらないと、読んだフリをして、しばらくしたら返すつもりでベッドに置いておきました。
『読んでるか?』と父に聞かれるとわかっていたので、寝る前にペラペラとめくり読みする。そんな毎日でした。
文字ばかりの紙面が続く中、ふと小さな挿絵があるのを見つけました。
カメラが何かの側に置かれている絵でした。
気になって、私はそのページを読みました。
見開き2ページ分の文章で連載物らしく、話は途中からでしたが、
他のページと違い小説であることがわかりました。
父はそんなページがあることを知っていたのでしょうか。
知っていたなら、それが私にもたらせたものを知ったなら、きっと読むようには勧めなかったでしょう。
連載物の途中からで、ずいぶん昔のことですから、だいぶ細かいことは忘れてしまいましたが、筋だけは忘れません。