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無題
第1章 〜1〜
あなたは私に似ていて
私はあなたに似ている
不器用で
細かくて
嘘が嫌いで
人を信じることが怖い
優しく微笑むその愛おしい顔が
一瞬だけ
ほんの一瞬だけ
寂しそうに
悲しそうに
疲れているように
見えてしまったあの時から
私と同じだと感じていた
あなたが差し伸べてくれた手は
温かくて
優しくて
大きくて
私はずっとその手を離さないって決めた
あなたがこの手を離さない限り…
私はいまだに
信じることが怖い
そんな私の隣で
身体をピタリとすり寄せたまま
少しだらしのない顔でにこにこと子供のように
笑うあなたを見てると
それでもいい
大丈夫
そう思えてしまう
私はまだまだ変われる
変わりたい
もうあの頃の私が全て居なくなってしまうくらいに
あなたに変えられてしまいたい