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雨のち晴れ
第2章 荒れ模様
「どうだった?浩輔先輩電話出た?」
明日香に携帯を返すと、心配そうにこっちを見た。

「…んーん」
とだけ答える。

♪♪♪~。
その時、明日香の携帯が震え出した。
「…凛の携帯からだよ、きっと浩輔先輩だよ」

画面を確認してから携帯を差し出してくれる。
それを受け取り、通話ボタンを押す。

本当に浩輔…?

さっきまでの胸騒ぎが更に激しくなり、手が震えた。

「…もしもし?」
私の声に反応したのか、電話口から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あ、凛か?」

「浩輔」

「お前携帯忘れてったから…」

「やっぱり…明日香に携帯借りて探してたの…良かった」

「今日会った時に返せば良いって思ってたんだけど、安心させてやろうと思ってさ」
浩輔の優しい声が返ってきて、私の心は落ち着く。

「浩輔、ありがとう」

「じゃあまた後で」
そう言って、電話が切れた。

「やっぱり浩輔先輩が持っててくれたんだ、良かったね」

本当に良かった…。

私はほっと胸を撫で下ろした。
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