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伝わらない想い
第1章 ~5年前~

「なんで?」
?
「なんで何も言わないの?」
「…何って?」
「もっと怒るなり、なんなりしてよっ」
優希の方が怒って、泣いている。
「怒っても…仕方ないだろ」
本当は俺だって怒りたいよ。
泣きたいよ。
でも…。
「俺がちゃんとしてあげられなかったから…」
「何よそれ」
なんで優希が怒ってんだよ…。
「陸は何も悪くないでしょっ」
…。
「…私が悪いのにっ、もっと、怒ってよ」
でも。
怒っても、泣いても。
お前はもう戻ってこないだろ?
だったら。
今の俺が言えるのは。
「…幸せになれよ」
これだけしかない。
「ただ悪いけど、今日はもう帰るわ」
俺は席を立った。
「ま、また落ち着いたら純も一緒に飲もうぜ」
優希を1人残し席を離れる。
「…ッ…陸は、優し…過ぎるよ…」
背中から優希の声が聞こえた。
?
「なんで何も言わないの?」
「…何って?」
「もっと怒るなり、なんなりしてよっ」
優希の方が怒って、泣いている。
「怒っても…仕方ないだろ」
本当は俺だって怒りたいよ。
泣きたいよ。
でも…。
「俺がちゃんとしてあげられなかったから…」
「何よそれ」
なんで優希が怒ってんだよ…。
「陸は何も悪くないでしょっ」
…。
「…私が悪いのにっ、もっと、怒ってよ」
でも。
怒っても、泣いても。
お前はもう戻ってこないだろ?
だったら。
今の俺が言えるのは。
「…幸せになれよ」
これだけしかない。
「ただ悪いけど、今日はもう帰るわ」
俺は席を立った。
「ま、また落ち着いたら純も一緒に飲もうぜ」
優希を1人残し席を離れる。
「…ッ…陸は、優し…過ぎるよ…」
背中から優希の声が聞こえた。

